フィラリア / ノミ予防

フィラリア予防

フィラリア症とは、フィラリアという糸のような寄生虫が心臓に寄生することにより起こる病気です。フィラリア成虫の大きいものでは30cm程に達します。フィラリアは心臓や肺の血管に寄生することから血液の流れを乱してしまいます。これでは全身に必要な血液を充分に送ることができません。その結果として、心臓の他にも肺や肝臓、腎臓または脳などにも様々な障害がでます。症状の出方や進行に個体差はあるものの、フィラリア症を放っておくと命を落としてしまう危険な病気です。
主な症状としては、疲れやすい、息切れ、咳が出る、呼吸困難、失神、お腹が膨らんでくるなどがあげられます。実際には、目にみえる症状以上に体の中では多くの障害が出ている事が多いのです。

フィラリア症からワンちゃんを守る!

蚊の吸血によってワンちゃんの体内に侵入したフィラリアの幼虫が心臓にたどりつくまでには、1カ月以上かかります。フィラリアの予防薬は、この幼虫を心臓にたどりつくまでにまとめて駆虫するお薬です。お家のなかで飼っていても蚊に刺されないとは限りません。予防は、錠剤やビスケットのタイプのお薬を5月頃から11月の終わりまたは12月まで、毎月一回ワンちゃんにあげる方法が簡単であり、一般的に行われています。また首の後ろに垂らすスポットタイプのお薬もあります。しっかりと予防をし、フィラリア症からワンちゃんを守りましょう!

ノミ予防

ノミは気温が13度以上、湿度が50%以上になると繁殖活動を行います。ノミの成虫はワンちゃんやネコちゃんの体に寄生して吸血し、様々な被害をもたらします。また、時には人間にも被害を及ぼします。主なノミ被害の症状としては、かゆみ、貧血、ノミアレルギー性皮膚炎、瓜実条虫症などがみられます。
では、大切なワンちゃんやネコちゃんにノミが寄生しているがどうか、どのようにして発見すればいいのでしょうか?ノミはとても小さく動きも素早いので、特に寄生数が少ない場合は見つけることができないことも多いです。そんな時は、ノミが好んで寄生する部位である背中や腰、尾などの毛をかき分けて注意して見てください。もしゴミのような黒い粒がみられたら、それはノミの糞かもしれません。ノミはワンちゃんネコちゃんの血を吸っているので、黒い粒がノミの糞なら、濡らしたティッシュの上に置くと粒が溶けて赤っぽくなります。

ノミの駆除、予防はとっても簡単です!

定期的に首の後ろに液体のお薬を垂らすだけ。ノミやノミの糞をみつけたり、症状がみられる場合にはノミの駆除などの治療が必要です。また、今はノミに寄生されていなくても、お散歩に行くワンちゃんやお外に遊びにいくネコちゃんはノミを連れて帰ってくる可能性がありますので予防をしてあげることが重要です。液体のお薬は数種類ありますので、詳しくは当院でお尋ねください。

ワクチン / 避妊・去勢

ワクチン

ワクチンには大きく分けて狂犬病ワクチンと混合ワクチンがあります。
狂犬病は、日本国内ではしばらく発生していない病気ですが、アジア諸国ではまだ多くみられる病気です。狂犬病は、ワンちゃんがかかると死に至る病気であるだけでなく、人にも感染する恐ろしい病気です。ワンちゃんでは、生後3カ月を過ぎたら狂犬病ワクチンの接種および登録が義務づけられています。
混合ワクチンは、日本国内でも発生がみられる病気を予防する注射です。ワンちゃんでは、ジステンパー、アデノウイルス2型、伝染性肝炎、パラインフルエンザ、パルボウイルス、コロナウイルス、レプトスピラ症を、ネコちゃんでは、ウイルス性鼻気管炎、カリシウイルス、猫汎白血球減少症、クラミジア、白血病ウイルス、免疫不全ウイルスを予防することができます。

ワクチン接種で病気の予防を!

どのワクチンを接種するかは生活パターンや環境によって異なります。子犬、子猫の場合、親譲りの抗体である移行抗体が残っているので、これが切れる時期にワクチン接種をおこないます。その後、一年に一回ずつ追加接種をおこないます。接種時期やワクチンの種類についてはご相談ください。感染してしまうと命にかかわる病気もあるだけでなく、他のワンちゃんやネコちゃんにうつしてしまうこともあります。しっかりとワクチン接種をして予防していきましょう。

避妊・去勢手術

ワンちゃん、ネコちゃんの避妊・去勢手術をする最適な時期は生後6~10ヵ月ごろです。全身麻酔下で、避妊手術は卵巣・子宮を、去勢手術は精巣を摘出します。
利点としては、発情期や望まない妊娠を避けられるほか、様々な病気の予防をすることができます。避妊手術は、中年以降に多くみられる子宮や卵巣の病気を防ぐことができ、また早期に行うことで乳腺腫瘍になる可能性を少なくすることができます。
去勢手術は、ワンちゃんでは精巣腫瘍、前立腺疾患、会陰ヘルニアなどの疾患を、ネコちゃんでは尿スプレー行動の抑制、喧嘩による外傷や感染の可能性を少なくすることができます。

術前の検査を徹底しています。

全身麻酔が必要となりますので、当院では麻酔の危険性を減らすため、術前に身体検査、血液検査を行っております。また、ワンちゃんではフィラリア検査、ネコちゃんでは猫白血病ウイルス・猫免疫不全ウイルス検査を行う場合もあります。手術中は、心電図、血圧、血中酸素濃度などをモニターしながら安全な手術を心がけています。また、手術にあたっては鎮痛剤を使用し、動物たちの負担を減らすようにしております。
避妊・去勢手術を希望される場合は、一度ご来院頂きご相談ください。